【まき狩り】猟師の一日スケジュール
狩猟には様々な方法があります。罠を使うものや猟銃を使うもの、一人で行うもの、大人数で行うものなど・・・。その中で私は、猟銃や猟犬を使いながら、10人前後のチーム戦で行う「まき狩り」という狩猟に取り組んでいます。この記事では、その「まき狩り」について紹介します。
○「巻き狩り」とは?
「巻き狩り」は、 猟銃や猟犬を使いながら、10人前後のチーム戦で行う猟です。
“勢子”と“立間”の二手に分かれ、“勢子”(せこ:獲物を追い出す役回りの人)は、大声を出しながら獲物を追い立てます。そして、事前に予測した獲物の逃げ道に配置した“立間”まで獲物を誘導します。立間(たつま)には、追い出された獲物を仕留める役回りの人が猟銃を構えて待っています。
また、“猟犬”を使う事も多く、勢子は、猟犬につけた GPS 発信器をもとに、獲物がどの「立間」に近づくかを予想します。
○巻き狩りの一日のスケジュール
8:00 集合、作戦会議
ここで、各自の配置や追い込み方を決めます。
8:10 立間の配置
まず、立間が配置に着きます。獲物に気づかれないように回り込みながら行くの
で、1~3時間かけて山を登ります。
9:30 勢子が追い込みスタート
立間が配置に着いたところで、勢子が登り始めます。
自分で声を出しながら、たまに勢子玉(音で獲物を追い出すための発砲)も
入れながら、立間へ向かいます。
11:00 獲物の捕獲&解体
獲物が取れると、近くの人は手伝いに行き、その場で解体をします。
11:30 下山
12:00全員合流&お昼&作戦会議
13:00 2ラウンド目スタート
16:30 終了
巻き狩りは、1日がかりです。頻度は、多いところで週に2回、少ないところでは月に数回というチームもあるそうです。
重い鉄砲を担いで、何時間もかけて山を登るので、とにかく大変です。しかし、大自然の中、山越え谷越え鹿を追うことは、自然の中で「生きてる!」と感じる他には代え難い体験です。
まき狩りを行う際に撮影した写真はこちら→【狩猟の魅力】猟師が見ている風景